~する前に一覧><脱サラをする前に*リンクフリー 全頁無断転載禁止 2015年4月更新

生命保険加入する前に(4)

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<第4講>

 たまに勘違いしている方もいるのですが、損害保険でも入院、通院時に保障する保険があります。しか し、損害保険の場合は 「ケガをしたときだけ」 保障される保険です。いわゆる傷害保険です。しかし、数年前より 損害保険でも病気をしたときにも保障する保険が販売されていますが…。


 医療保険を見る場合、次のことを確認しましょう。
・入院、通院する理由に「病気」も含まれているか
・支払い日数の上限はなん日か
・年齢による制限はあるか、
・一日目から保障されるか

 このように書きながら、私の個人的考えとしては1日目から保障されるのは「理に合わない」という気持ち があります。理由としては、保険はあくまで 「いざというとき」 のためであり、普通に考えて保険を利用する 機会はそう多くはないからです。もし、保険を利用する人が多くなってしまうなら保険が成り立たなくなるは ずです。実際に、保険金支払いが多すぎて販売を中止した保険商品も過去にありました。
 それはともかく、その「いざというとき」のためでしかないのですから保険料はできるだけ安いほうがよいと 考えます。であるならば「1日目から保障される」ということは、それだけ保険料が高くなることですから「理に 合わない」と思ってしまうのです。生保会社の言い分としては「お客様の要望」としていますが、「1日目から の保障」は、もう少し消費者を啓蒙してから勧めるべきものと思います。

*「1日目からの保障」については私自身が平成25年に心臓の手術をしたときの体験を踏まえて考え方を変えていますので最後に追加分を付記していますので是非そちらをお読みください。

 保険料はもちろん安いほうがよいのですが、比較をするときに注意することがあります。それは「保障日 数」です。例えば、パンフレットなどには小さな文字で「1入院○○日」、「通算○○○日まで」などと書いてあ りますが、この日数を確かめることも大切です。仮に、いくら保険料が安くとも「1入院の日数」や「通算日 数」があまりに短期間では、保険料が「安い」とは言えません。
 医療保険を考えるとき、1日にかかる費用の目安はとても重要です。ある保険会社のパンフレットには、1 日に必要な金額を15,000円と記載してありました。この数字の根拠は「あるアンケート機関の結果」としてい ますが、ほかの保険会社にはもっと低い数字を提示しているパンフレットもあります。1日にかかる費用は 患者さんの状況や病院の環境などにより異なることがありますが、あまりに差がありすぎますと信頼感を損 ないます。契約する前には、実際に自分で確認することが大切です。
 …と、ここまでは保険料を安くすることを考えてきました。次は反対に保障をしっかりつけましょう、というお 話で す。
 阪神大震災が起きたとき倒壊を免れたのは、余裕を持ってしっかりと作られた建物や高速道路などの建 造物でした。つまり、ぎりぎりの予算で作られていたものは地震に耐えられなかったのです。地震は数十年 に一回あるかないかという災害です。そのあるかないかわからない地震に備えるということは、もしかしたな ら「無駄になるかもしれない」ということです。しかし「無駄になるかもしれない」ことが地震という「いざという とき」に役に立ったのです。こういう意味で言いますと、やはり生命保険も保障はしっかりとつけていた方が よいのかもしれません。
 事故や病気などに対して、どのように対処するかは個人の考えによって様々です。いずれにしても、保険 会社の言いなりで保障額を決めるのが論外であることは間違いありません。
 …と簡単に書いてきました。私は20代30代に「知らないが故」に損をしたことがいくつかありました。この生 命保険もその一つです。関心を持つことがなかったからです。皆さんが私と同じような轍を踏まないことを願 っていま す。私のお話が、皆さんが保険を考えるきっかけになればと思います。保険を見直すだけで月に 5千円浮くかもしれません。年に6万円です。あなたは何を買いますか? それとも貯金しますか?


平成27年4月に追加した分です。
 私は平成25年に心臓の手術を受けています。正確にはカテーテルアブレーションというものですが、心臓の脈拍が異常に鼓動してしまうのを治療する手術です。コラムにも書きましたが、心臓は電気の発生により動いています。その電気は一回心臓を動かすと消えてしまうらしいのですが、私の場合は電気が消えずに不整脈が発生していたそうです。
 手術は足の付け根と肩からカテーテルを入れてそこから高周波電流を流して電流の経路を焼灼するのですが、このような説明を聞きますと、かなりの手術日数を要するように思います。ところが、わずか3泊4日です。素人からしますと、大々的な手術のように思いますが、医療関係者からしますと、それほど大した手術ではないのかもしれません。また、医療界の流れとして入院日数をできるだけ短くする傾向があるようです。
 このような流れがありますので、医療保険の支払いは1日目からがとても重要になってきます。私は以前は「保険の支払いは5日目からくらいでよい」と思っていましたが、自分の体験により考えを改めた次第です。 実際、私はそのおかげで保険金を45,000円も多く受け取ることができました。
 私の体験が読者の方に少しでも参考になれば幸いです。


第4講おわり。最後までお読みくださいましてありがとうございました。
*まとめサイトも作りました(平成28年4月)。⇒ まとめサイト

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