PR

~する前に一覧><脱サラをする前に*リンクフリー 全頁無断転載禁止 2014年8月更新

損害保険加入する前に(4)

はじめに 傷害保険 火災保険 自動車保険

<自動車保険>

 「自動車保険」とこれまでに説明しました「傷害保険」「火災保険」とは根本的に内容が違います。なにが 違うかと言いますと、先の2つは基本的に「自分に対して保障」するものですが、「自動車」の基本は「他人に 対して補償」する保険であることです。つまり、「賠償」であることです。

 まずは、衝撃的なお話から…。
 車を運転中、前を見ますと信号が青信号でした。そこで、あなたはなんの疑問もなく、ブレーキペダルに 足を置くことなど考えもせず、車を走らせていました。すると、信号に差しかかったところで、急におばあさん が飛び出してきました。おばあさんは歩行者用信号が赤であるにも拘らず横断してきたのでした。あなたは すぐにブレーキを踏みましたが間に合わずおばあさんとぶつかってしまいました。
 あなたは、この事故の責任があると思いますか?

 答えは、「ある」です。

 正確には、一部分ですが、「ある」には違いありません。因みに、「責任がある割合」を「過失割合」と言い ます。このような事故は、普通に考えるなら、運転者に全く落ち度がないように思います。ですが、法律上は 過失が「ある」となってしまいます。さらに正確に言うならば「過去の判例によると」となります。もし、この判 定に不服があるなら裁判を起こす方法もありますが、費用的時間的負担を考えるなら、裁判を起こすのは 得策とは言えません。そのうえに、裁判で勝利する可能性はとても低いのが実状です。
 こうしたことからもわかりますように、車を運転中に事故を起こしたときは、加害者になることを覚悟してい なければいけません。その意味で自動車保険に入っていることは絶対に必要なことです。

 自動車保険について考えるとき、生命保険のところで公的保険に触れたのと同じように、「自動車賠償責 任保険(以下:自賠責)」について知識を持っていることは大切です。「自賠責」とは、いわゆる「強制保険」と 言われるものですが、公道路を走る自動車は必ず入っていなければならない保険です。「強制」ですから、 自賠責に入っていないと、定期的に受ける車検を取ることができません。
 冒頭で、「自動車保険」は「賠償のため」の保険と書きましたが、賠償する対象によって「対人」と「対物」が あります。読んで字のごとく「人」と「物」によってわけています。自賠責はこのうち「対人」だけの保険です。 その理由は、自賠責のコンセプトが被害者救済にあるからです。
 賠償能力がない運転者に轢かれた場合、被害者が賠償を全く受けられないことを防ぐためです。その賠 償額は「死亡で3,000万円」「後遺傷害で最高4,000万円」「傷害の場合は最高120万円」と決まっています。 「後遺傷害」とは、「寝たきりになった」とか、「指を損失した」など将来にわたって障害が残るケガを言いま す。その障害の程度により段階的に賠償額が決まってきます。もっと詳しく知りたい方はこちらのサイト< 自動車賠償責任>が参考になります。
 このそれぞれの賠償額の上限を越えたときに、普通一般に言われている「自動車保険」を利用するように なります。つまり、この保険は「任意」ですから、希望する人だけが入る保険です。ですが、先に説明しまし たような理由から必ず入っておくことをお勧めします。

 さて、このような基本を踏まえたうえで、「任意の自動車保険(以下:自動車保険)」に加入する際に、無駄 な出費をしないで契約するための注意点を説明します。その前に、「自賠責」を知ったことにより、中には、 「自賠責だけで大丈夫じゃないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、私は反対です。
 今の時代に、「人を死亡させた」場合、賠償額が3,000万円内で収まることは稀です。保険会社が使うセー ルストークに「被害者が医者の場合などは、軽く1億円を越える」という台詞がありますが、私もこのセール ストークを支持します。他人を死傷させ、精神的にも苦しい思いをするうえに、経済的にも限界を越えたな ら、その後の人生を棒に振ることになってしまいます。補償額が3,000万円ではあまりに不安です。
 では、補償額はいくらにすべきか。
 「無制限」にするべきです。中には「無制限にすると保険料が高くなるから」という理由で「『1億円』などとい った上限設定を考える」人がいるかもしれません。ですが、やはり「無制限」にするべきです。実は、補償額 を「無制限」にしても保険料はさほど高くなりません。わずかの出費をケチるために安心感を損なうのは賢 明ではありません。同じ理由で、「対物」についても賠償額は「無制限」のほうが好ましいでしょう。

 さて、自動車保険はテレビや新聞などで宣伝していますが、一昔前に比べますと保険料は確実に安くなっ てきています。 これは、他の保険同様に、外資系の保険会社の参入が認められたことが大きな理由です。 外資系の参入によって日本の損保会社も安くせざるを得なくなりました。消費者にとっては好ましい変化で す。ですが、「傷害保険」や「火災保険」と違い、「自動車保険」を保険料だけで選ぶのは危険です。
 先に説明しましたように、「自動車保険」は「賠償」が主な目的です。「自分自身」に対する補償であれば、 最悪の場合でも「自分が我慢すれば」コトは済みますが、賠償の場合はそうはいきません。相手方が納得 しなければいつまでも解決はしません。その意味で、「自動車保険」は「事故時の対応を丁寧に的確にして くれるか」も判断材料の1つにすることが重要です。
 現在、保険販売には2通りの方法があります。1つは以前からある「代理店を通じての販売」であり、あと1 つはネットや電話などによる「通信販売」です。一概にどちらがよいかは決められませんが、保険料だけで 比べますと、「通信販売」のほうが低価格になっている傾向があります。
 「自動車保険」は「事故対応」も考慮に入れるべきですが、事故対応が的確であるかどうかは、一般の人 では容易にわかりません。ですが、目安にできるものがあります。それは、事故対応をする拠点数です。
 各社が配布しているパンフレットなどには、事故対応をする拠点数が記載されていることがあります。そ の拠点数が多いほど、きちんと事故に対応できることを示しています。ですが、それも完璧ではありませ ん。例えば、事故対応をする拠点として、事務所を構え専用の社員を置いている会社もあれば、事務所な どはなく、そのうえほかに本業を持っている事業者や代理店が兼業で事故対応を行っている会社もありま す。このようなケースでは、満足できる事故対応は期待できません。契約の際はそうしたことの確認も行 い、事故対応が「的確にできるかどうか」の参考にすればよいでしょう。
 「事故対応」だけに関して言うなら、保険に入るのは、やはり「代理店販売」のほうが安心です。通信販売 と違い、代理店と直接顔を合わせていますので、事故対応でもサポートしてもらえます。もちろん、ほとんどの保険 会社には、事故対応の専門部署がありますが、専門部署の担当者との相性が悪く解決が思うようにはかどらないケ ースもあります。そのような場合に、代理店が間に入りスムーズに進めてくれることもあります。このような 対応は「代理店販売」のメリットで、保険料は「通信販売」より多少高めですが、安心感は得られます。
 保険料を比べるとき、ほかの保険と同様に「補償範囲」を確認することも重要です。自動車保険の基本は 「賠償」ですが、保険料の差がそれ以外の部分でつくこともあります。「それ以外」とは「賠償」以外のことで すが、具体例をあげるなら「自分自身」に対する保険です。
 例えば、車を運転中に塀や電柱などにぶつかりケガをしたときは、相手がいないわけですから自分以外 に責任を負う人がいないことになります。従って、全て自分で治療費を負担することになります。「対人」に は自分は含まれていませんから、そのための保険が必要という人もいるかもしれません。そうした場合の 保険も含まれているならその分保険料は高くなります。保険料を比較するときは「補償範囲」にも注意を払 うことを忘れてはいけません。
 ところで、「対人」といった場合、みなさんはどういった人を思い浮かべるでしょう。たまに勘違いをしている 人がいます。「対人」を「ぶつかった相手」とだけ考えている人がいます。しかし、「人」であれば誰でも対象と なります。つまり、「ぶつかった相手」だけでなく「同乗者」も含まれています。些細なことですが、契約をする 際は、そのことも覚えていて損はありません。
 このように、「人」であれば全員が対象ですが、例外もあります。例えば、父母や妻、子供など身内の人は 「保険金支払いの対象」とはなりません。「自賠責」では身内の人も「対人」の対象範囲に含まれますが、 「(任意)自動車保険」では対象範囲に含まれません。もし、過って「子供」などを死傷させた場合は「(任意) 自動車保険」では保険金は支払われません。細かいことですが、頭の隅に留めておきましょう。

 「火災保険」のところで「保険金不払い」のお話をしましたが、数年前に「自動車保険」でも同様の不祥事が 発覚しました。「自動車保険」の場合は、保険が複雑になりすぎたことが原因です。なんども書いています が、保険会社は客単価を上げるために様々なオプションをつけて販売するようになっていました。そのた め、複雑になり過ぎて保険会社自身でも「支払われるべき保険金」を把握しきれていなかったのです。
 保険の専門家である保険会社が把握し切れない「保険金支払い」のケースを、素人である一般の人がわ かるはずはありません。中には、意図的に「保険金不払い」を行っていた保険会社もあったようで、金融庁 から処分を受けています。そのような会社を選ばないようにニュースにはいつも注意を払っていることは大 切です。
 複雑過ぎる保険には、私からしますと、補償範囲が重複する契約に思えるものもありました。つまり、無 駄な保険であるということです。このような無意味な契約をしないためには、契約する際は、「恥ずかしい」 とか「面倒くさい」などと思わずに、わからないこと、疑問に思うことは事細かに聞くことが大切です。
 間違っても、保険料だけ納め、「保険金を貰えない」ということがないように、自分でも保険内容について 理解していることが大切ですが、そのためにはあまり複雑な保険は契約しないことです。保険は「シンプル が一番よい」と私は考えます。

 これまで、「傷害」「火災」「自動車」と生活上で利用する機会が多い保険について説明してきました。一般 の人が生活するうえでは、これらの保険だけでほとんどは用が足りると思いますが、あと1つ、私が「意義が ある」と考えている保険について説明したいと思います。
 それは「個人賠償責任保険」です。この保険は「他人に損害を与えたときに賠償する」目的の保険です が、なにかのときに役に立ちます。
 例えば、「子供が他人の車を傷つけた」とか「自転車で走っていておばあさんにケガをさせた」などの場 合、この保険を利用できます。また、この保険は被保険者(保険を利用することができる人)に同居の家族 も含まれているのが一般的です。世帯主が加入していたなら、世帯主のほかに奥さんやお子さんがが賠償 責任を負っても保険を利用できますので使い勝手がある便利な保険です。
 仮に、自分が自転車に乗っていて車とぶつかった場合、普通は「自分に過失がある」とは考えません。し かし、どちらもが走っていたときは自転車側にも過失が生じることがあります。そうしたときに、「個人賠償 責任保険」を使えます。相手の車のバンパーを傷つけたりしますと、数万円の賠償を求められることもあり ます。たかが自転車に乗っていて多額の出費に見舞われないために「個人賠償責任保険」は役に立つ保 険です。
 私が「個人賠償責任保険」を勧めるのは、保険料が安いからでもあります。私も入っていますが、私が契 約している会社では、現在、この保険は「単独では契約できず」、「傷害保険などの特約としての契約しかで きない」と代理店の方から聞きました。ほかの会社はどのようにしているかわかりませんが、いずれにしま してもこの保険は私のお勧め保険です。

 最後に、「代理店販売」と「通信販売」のどちらがいいか、について書きたいと思います。
 先に書きましたように、なにかしら問題が起きたときに「直接顔を合わせている代理店」がいることは、と ても安心感があります。ですが、保険料が高めである、という短所があります。
 そこで、信頼できる代理店を知っているなら、代理店販売を選択し、そうでないなら通信販売を考えてみ てはどうでしょう。私自身は、信頼できる代理店を知っておりその方にお願いしています。ですから、通信販 売での保険加入の経験がなく実体験としてお伝えすることができません。ですが、通信販売と言えども「保 険契約や事故対応を丁寧に完璧にこなせるシステム」が出来ている会社もあるように思います。正確な情 報を集め、支払う保険料に見合った保険を契約することが大切です。
 さて、皆さんの損害保険に対する認識が多少は変わったでしょうか。損害保険に限らず、保険というもの は購入はしていても、普段中々利用する機会の少ない商品です。にも拘らず、価格はどれも高いもので す。是非とも、保険に関心を払い、無駄な保険料を支払うことがないように努めてください。

<自動車保険>終わり。最後までお読みくださいましてありがとうございました。
*まとめサイトを作りました(平成28年4月)⇒まとめサイト

はじめに 傷害保険 火災保険 自動車保険
~する前に一覧><脱サラをする前に

PR